作る仕事がしたいと進んだ美容の道
がむしゃらに働いた20代

 ぐるりと円形に広がる窓が開放的な霧島市国分本店。市街地から離れ、高台から霧島連山を望む眺めの良さが自慢。明るく開放的な店内は『髪も心ものんびりさせたい』のポリシーの通り、ゆったりした空気が流れている。このゆったり感が TK の “トレードマーク” だ。「最初の店舗が駅前だったので、街から外れたこの場所に店舗を作ると言ったら結構驚かれましたよ。でも僕にとってはまさにイメージ通り。ここは一目で気に入ったんです」。現在、霧島市国分と鹿児島市天文館に計3店舗を構え、どこも落ち着ける空間がしつらえてある。TKが目指すくつろぎを形にしたサロン。「でもね、僕の若い頃の仕事は、ほとんど勝負の世界みたいでしたよ、体育会系のような(笑)」。実は最初、美容とは縁のない会社に就職した亀澤さんだったが、何かを作る仕事をしたいという気持ちが沸々と湧き、数年で会社を辞め、「きっと時代は美の方に向くだろうな」と美容学校に入り直した。神奈川県の有名サロンに就職し、20代前半はサロンワークと練習浸けの毎日。最初のワインディングコンテストで優勝して眠っていた闘争心に火がつき、とにかくコンクールで勝つ事に執念を燃やしていたという。「それまでは勝負の世界に縁がなかったので勝つ事が面白かったんでしょうね。でも数年経つと、もっと大切な事がわかってくるんです。表彰台にあがるのが目的じゃない。本当はお客様に喜んでもらうために技術を磨いているんだって」。4年目で有名店の店長を任されてからは、その店を牽引する力として奮闘。また技術を磨き、見聞を広めるため、ヨーロッパへの研修旅行も毎年欠かさなかった。

円形の窓に込めたゆったり感
ヨーロッパの体感をお店に活かす

 30歳で帰郷した亀澤さんは念願の店をオープン。そこに活かされたのは「借金してでも毎年必ず行く事にしていた」というヨーロッパでの体験の数々。「この丸い窓ガラスの外は地中海のイメージなんですよ、実際は田んぼなんですが(笑)。エーゲ海や南仏など、ヨーロッパの旅行中に感じるものがあって、こんな雰囲気の店が作れたらいいなっていうイメージがいっぱい残ってた。のんびりした感じがいいな、こんなところに住んでみたいな、そんな感覚をここに作ろうとしたんです。髪を切るだけでなく、ここにいる時間を大切にしてもらいたい、くつろいでもらいたいという気持ち。だからこの場所がとても気に入ったんです」。実際、この店を訪れた美容関連企業の外国人社長に、“ここはエーゲ海の雰囲気がある”と言わしめたという。また一番新しい天文館店は、小径の奥にたたずむ隠れ家のような店舗。周りをビルで囲まれているにも関わらず、天窓や白い壁の効果もあって穏やかな光に包まれる心地よさがある。鹿児島市の中心街である事を忘れさせる造りだ。店内の心地よさは、亀澤さんが店作りに込めた「のんびりさせたい」に必須の条件と言える。

美しくありたい気持ちの良き理解者として
終わりのない仕事を心から楽しむ

 「もちろん店舗だけでなく、そこで働く美容師がプロの仕事をしないといけない。技術だけではだめで、一番大切なのはお客様の事を理解しているかどうか。髪や顔かたち、なりたいイメージ、そして場合によってはその方の生き方まで、きちんと理解できている事なんです。お客様が気づかない事に美容師が気づく。『私、ここにボリュームが欲しいんです』とお客様が言われたときになぜそう思うかがわかる。『こうしたら、こう見えますよ』と次々に提案ができないとプロじゃないと思うんですね」。おおらかな印象の亀澤さんも、美容師のあるべき姿については思わず熱い口調になる。「それは女性の美しくありたいという気持ちの強さを理解しているからです。 TK の目標は『いつまでも若々しく、美しい人生をサポートする』事。ヘアスタイルだけでなく、ネイルやスキンケアなど、トータルビューティというコンセプトが今、TK で形になりつつあるんです。毎週勉強会をし、専門家を育成し、トライし続けて、ようやくたどり着きつつあるところです(笑)」。常に女性目線で考え、きれいになる事を一緒に考える。それが TK のスタンスだと言う。「人生は思いの通りになっているというけれど、年齢を重ねてその事を十分理解できる。自分も、思い描いた仕事ができている事が誇りなんです。きれいになる事も同じで、求め続ける事が大切なんですね。そのお手伝いをするのが我々の仕事だと思ってます。それに、この仕事は楽しくてしょうがない。だって終わりがないですからね(笑)」。

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